ビタミンD
働き
ビタミンDは肝臓、腎臓で活性型ビタミンDに変換されます。活性型ビタミンDは血液中のカルシウム濃度のバランスを保ったり、カルシウムやリンの吸収を助ける働きをします。
これにより骨や歯の形成が促進されるので、丈夫な骨や歯になります。
ビタミンDは食品やサプリメントとして摂取するほかに、日光を浴びることによってビタミンDを供給することができます。
皮膚にあるプロビタミンD3が日光の紫外線によってプレビタミンD3に変化し、それが体温によってビタミンD3となります。
ビタミンDはビタミンD2とビタミンD3の2種類のビタミンの総称です。
ビタミンD2は主にきのこ類から、ビタミンD3は魚肉類に多く含まれています。
不足すると
ビタミンDが欠乏すると「くる病」「骨軟化症」「骨粗しょう症」の原因になります。くる病はあまり聞きなれない病気かもしれませんが、5大ビタミン欠乏症の一つとされている病気です。
乳幼児に起こる骨格の異常で、脊椎や手足の骨が曲がってしまったり変形したりします。
成人の場合は「くる病」とは言わず、「骨軟化症」と呼ばれます。
骨粗しょう症は骨に小さな穴がたくさん空いてしまい、スカスカの骨になる症状です。
もろい骨になってしまうので、骨が曲がりやすく、変形もしやすく、痛みや骨折の原因になります。
ビタミンDが足りていない人
骨が弱くて骨折しやすい方はビタミンD不足の可能性があります。また、妊婦さんはビタミンD欠乏になりやすく、さらに日本人などの有色人種は体質的にビタミンDが欠乏しやすく、さらにさらに日焼け止めの使用率が高かったり、日光を浴びることを避ける生活をしているため、より一層ビタミンDが不足しています。
高齢者も骨が弱くなっていますので、ビタミンDの補給が必要となります。
過剰摂取によるリスク
ビタミンDの過剰摂取により、吐き気、食欲不振、発疹、高血圧などの症状から、尿毒症、高カルシウム血症、肝機能・腎機能障害などの重度の症状も併発する可能性があります。
特に尿毒症は悪化すると昏睡状態ののちに死亡する場合があります。
一日の摂取目安量
成人男性:5.5μg成人女性:5.5μg (妊娠期間中は7.0μg)
男女ともに一日の摂取目安は5.5μgです。
一日の摂取で健康に障害が起きない限界量は50μg。
過剰摂取をしたからといってすぐに健康被害は起きることはありませんが、過剰摂取を継続的に続けていくと副作用が現れる場合があります。
日光を浴びるとビタミンDが体内に作られますが、日光を浴びれば浴びるほどビタミンDが多くなり過剰摂取になる・・・ということはありません。
皮膚で合成されるビタミンDは、20分〜2時間程度で体内のビタミンD濃度が平衡状態になり、それ以上の生成はストップします。
おすすめ食品(100グラムあたり)
動物性ではあんこうのきも(110μg)
シラス干し(61μg)
いわし(50μg)
すじこ(17μg)
植物性では
きくらげ(400μg)
干ししいたけ(17μg)
まつたけ(4μg)
まいたけ(3μg)
全ての食材できくらげがダントツでビタミンDの含有量が豊富です。