ビタミンA

働き

ビタミンAは視覚分野で活躍するビタミンです。
目の網膜で感じ取った光を脳へと届けるためにビタミンAは使われています。
薄暗いところでも徐々に目が慣れていくのはまさにビタミンAが働いている証です。

他にも粘膜の健康を保つ作用があり、気管支・肺・胃腸などの働きを助けます。
皮膚の表面や口、鼻の中の粘膜細胞の代謝を活性化させ、外部からの病原菌やウイルスへの抵抗力を上げる働きがありまので、風邪などの予防になります。

また、ビタミンA・C・Eは抗酸化作用によってガンの予防効果があることが実験によって分かっています。

不足すると

ビタミンAが欠乏すると夜盲症を発症します。
夜盲症とは、別名「鳥目」とも呼ばれています。
明るいところから暗いところへ行くと、一時的にものが見えにくくなりますが、正常な視力ですとだんだんと目が慣れてきて周りが見えるようになってきます。
夜盲症は暗いところへ行くと、そのまま見え難い状態がずっと続いてしまうような症状です。
症状が悪化すると視力が落ち、失明の可能性も出てきます。

ビタミンAが足りていない人

夜間や暗いところでの視力が落ちている方はビタミンA不足かもしれません。
他にも、疲れ目や肌荒れ症状が出ている方はビタミンAを摂取することで改善されるかもしれません。

過剰摂取によるリスク

ビタミンAの過剰摂取で脱毛症状や発疹がでたり、嘔吐、肌荒れ、生理不順、頭痛や脂肪肝なども起こります。
妊娠初期での過剰摂取は胎児の奇形率が上がるので注意が必要です。

一日の摂取目安量

成人男性:800〜850μgRE
成人女性:650〜700μgRE

単位の「μgRE(マイクログラムアールイー)」はビタミンA特有の単位です。
「μg」は1グラムの1/1000000g(百万分の一グラム)のことですが、
「RE」というのはレチノール当量というものです。

ビタミンAは大きく分けて動物性食品のレチノールと植物性食品のβカロテンがあります。
この2つの物質は身体への吸収率が大きく異なり、
レチノールは90%の吸収率ですが、βカロテンは10〜60%程度の吸収率しかありません。
この吸収率の差を考慮し、調整した単位が「μgRE」です。



おすすめ食品(100グラムあたり)

動物性では
鶏肉レバー(14,000μg)
豚肉レバー(13,000μg)
あんこうのきも(8,300μg)
うなぎのきも(4,400μg)

植物性では
しそ(880μg)
モロヘヤ(840μg)
ニンジン(810μg)
とうがらし(640μg)