ビタミンB2

働き

ビタミンB2は「ダイエットビタミン」と言える働きをします。

太る原因の代表と言えば脂肪です。
普段消費するエネルギー量よりも食事で摂取した脂質が多くなれば、余った分の脂質は身体に脂肪として貯えられていき、身体がぶくぶく太っていきます。
この脂肪を減らすには運動などによって燃焼させ、エネルギーとして使用するしかありません。脂肪を燃焼させてエネルギーに変えるためにはフラビン酵素というのが必須になります。ビタミンB2はこのフラビン酵素の働きをサポートする働きがあります。

つまり脂肪燃焼を効率的に行うのには欠かしてはならない物質がビタミンB2ということです。この働きによりビタミンB2はダイエットをするなら必ず意識して摂取すべき成分であり、ダイエット以外でも激しい運動をするアスリートにとってもエネルギーの補給をサポートする物質として重宝されます。


脂肪代謝効果以外にもビタミンB2には髪、皮膚、細胞膜、粘膜などの材料になり、細胞の再生の助けになっています。このことから「発育ビタミン」なんていう呼ばれ方もされています。


老化防止という効果もあります。
細胞を傷つけ老化を早める働きをする活性酸素。この活性酸素を取り除く抗酸化作用がビタミンB2にはあります。


不足すると

ビタミンB2の不足が原因で大きな病気が発症するということはありませんが、ビタミンB2不足は地味だけど非常に気になる症状を引き起こします。

ビタミンB2は粘膜や皮膚の材料になっていますので、これが不足することにより粘膜や皮膚のトラブルがおきます。
口角炎、口内炎。
唇の両端に炎症を起こす口角炎は、治りかけてかさぶたが出来たと思ったら、口を開くことによって再び傷口が開いたりしてしまって地味さの割りに厄介な症状。
口内炎は口の中にできる炎症で、食事のたびに走る激痛はとんでもないものですが、だからといって口内炎で仕事を休むなんてことはできませんし、地味なくせに厄介な炎症です。
肌荒れもビタミンB2不足で起こります。

目のトラブルもビタミンB2が関与していて、不足することにより眼精疲労、目の充血などから結膜炎なども発症します。


地味な症状ばかりでしたが、ビタミンB2不足で起こる一番大きなトラブルは子供の発育です。
細胞の再生に大きく関わる物資つなので、子供が成長するには欠かせません。
なので成長期の子供がビタミンB2不足になると成長障害が起こります。


ビタミンB2が足りていない人

口内炎や肌荒れなどが気になり始めている場合は、ビタミンB2不足を疑ってください。
薬の塗るよりも早く症状が改善される場合があります。
目の疲れを感じている人もビタミンB2が原因の場合があります。

ダイエットをしようと思っている方はビタミンB2は必須です。
同じ運動量でもビタミンB2を摂取するのとしないのでは脂肪代謝効率に差がでます。


過剰摂取によるリスク

ビタミンB2は水溶性ビタミンの一種です。水溶性ビタミンは水に溶けやすい性質を持っていますがビタミンB2はその中では比較的水に溶け難いという天邪鬼な奴です。
体内においての吸収率は摂取量が増すにつれてどんどん低下していきます。そして過剰となった分は速やかに尿中に排出され体外へ出て行きます。

なので過剰摂取の影響を受け難い安全なビタミンです。


一日の摂取目安量

成人男性:1.6mg
成人女性:1.2mg

ビタミンB2はエネルギー代謝に関与しているので、エネルギーの総摂取量あたりのビタミンB2摂取量を算出する方法もあります。
それによると
1000kcalの摂取に対して、ビタミンB2を0.6mgとされています。

また、一度にビタミンB2を吸収できる最大量は27mgという報告があり、一度に大量のビタミンB2を取る意味は薄いことが分かります。
エネルギーに関わる物質なため積極的に摂取するべきなのですが、摂取方法は一度に大量ではなく、こまめに少しずつ摂取するのが望ましいようです。
そうしないと、結局27mg以上のビタミンB2は摂取しても尿として排出されてしまい無駄になってしまいます。


おすすめ食品(100グラムあたり)

動物性では
豚レバー(3.6mg)
牛レバー(3.0mg)
鶏レバー(1.8mg)
卵(黄卵)(0.52mg)

植物性では
焼き海苔(2.33mg)
唐辛子(1.40mg)
干ししいたけ(1.40mg)
納豆(0.56mg)

ビタミンB2はレバー、うなぎ、納豆、卵などに豊富に含まれています。

レバーは人によっては好き嫌いが大きく分かれる食材ですので嫌いな人にとっては摂取が難しくなるかもしれません。
ハツなどもレバーには及びませんが比較的多くビタミンB2が含まれています。
豚タンもレバーに比べたら劣りますが、まあまあビタミンB2が含まれています。